言葉・食事・移動——パリ旅行が「むずかしかった理由」
パリでの滞在を振り返ってみると、
タクシーやスリといった出来事だけが「むずかしかった」理由ではなかったように思います。
言葉が通じないこと、食事を選ぶこと、そして街を移動すること。
どれも旅には欠かせない要素ですが、初めてのフランスでは、その一つひとつに思った以上のエネルギーを使っていました。
どれか一つが大きなトラブルだったわけではありません。
ただ、毎日の小さな戸惑いが積み重なって、
「ああ、これは簡単な旅じゃないな」と感じる場面が多かったのです。
食事のハードルは、言葉以前の問題だった
日本で普通にコミュニケーションを取りながら仕事をして、外食や国内旅行を楽しめている人なら、
心配しすぎずともパリ旅行は十分楽しめると思います。
例えば、日本でもフレンチレストランやイタリアンレストランに行く機会があったり、
パン屋さんやスイーツ屋さん巡りが好きだったりする人。
私はというと、日本では食にあまり興味がなく、小食で、外食はファミレスで十分というタイプ。
そのため、フランス語以前に料理名そのものが高いハードルでした。
それでも、鴨のコンフィは本当に美味しかったです。
クレームブリュレも、ホットチョコレートも、パリで初めて食べました。
一方で、マクドナルドは日本でもよく利用しているので、
パリでもまったく問題なく使いこなせました。
この安心感は、正直かなり助かりました。
移動はGoogleマップ頼み。それでもバスが一番だった
パリ市内の移動については、Googleマップの経路検索を使えば、
メトロもバスもほぼ問題なく利用できました。
多少の時間の誤差があることも承知の上で、使いまくりました。
このあたりは、地方から東京に旅行に行ったときに感じる戸惑いと似ている気がします。
日本国内で電車や地下鉄を使いこなせている人なら、
パリの移動もそこまで難しくないと思いました。
ただ、私たちは移動手段をバス重視にしました。
渡航前はメトロ中心でもいいかなと思っていましたが、
実際にパリに着いてみると、バスが一番楽しかったです。
天気のいい日に、エッフェル塔を眺めながら移動できる。
そんな選択をしない理由はありません。
5泊の滞在中、エッフェル塔を目指すバスには3回も乗りました。
景色を見ながら移動できるので、一石二鳥です。
メトロも何度か利用しましたが、
スリに注意しながら壁だけを見て移動するより、
バスのほうがずっと気分がよかったです。
パリのメトロで感じた、落ち着かなさ
そして、パリのメトロには本当に「おかしな人」がいます。
あるときは、車内を移動しながら大きな声で説教のようなことを語り続ける人。
言葉が分からないので内容は不明ですが、ずっと何かを訴えている様子でした。
また別のときは、突然チェロのような楽器を演奏し始める人たち。
文化と言えばそれまでですが、正直、落ち着きませんでした。
ホームに立っていても、誰かが近づいてくると身構えてしまい、
「この人、近すぎない?」と無意識に警戒してしまう。
階段を歩いているだけでも、気が気でない場面が多かったです。
フランス語の壁は、想像以上に高かった
パリは思ったより簡単に行ってこれた。
そう感じる一方で、フランス語の難しさは想像以上でした。
話されてもまったく聞き取れないし、
文字で見ても意味が分からない。
これが一番の衝撃だったかもしれません。
英語圏なら何となく雰囲気で分かることもありますし、
中華圏でも英語表記があるのでそこまで困らない。
ベトナムに行ったときも、文字は分からなくても不安は少なかったです。
でも、フランス語は本当に分からない。
「美術館なんて、ミュージアムでいいじゃん」と思ってしまうほどでした。
ちなみに私は、
ピクトグラムですら見誤って、男性用トイレに入ってしまったことがあります。
翻訳アプリは、正直かなり頼れた
それでも、言葉については翻訳アプリが大活躍しました。
翻訳ソフトを使えば、ほとんどの人がそれで対応してくれます。
フランス語か英語かを聞かれることも多かったのですが、
英語と答えてしまうと「英語が分かる人」と思われてしまい、
フランス語と英語のやり取りになって混乱することもありました。
そこで「フレンチ」と伝えて、日本語+翻訳アプリで対応してもらうようにしたところ、
そのほうがずっとスムーズでした。
レストランでも、英語メニューをもらうよりフレンチメニューをもらってカメラの翻訳アプリでみたほうがずっと使いやすかったです。
つぎは、意外と親切だったパリの人たちについて書こうと思います。

